患者の皆様へ

最近のことですが、健康保険組合や保険者から皆様方に『接骨院・整骨院のかかり方について』という内容で、パンフレットやアンケート等が送られる事例が多発しております。ほとんどが、規則の曲解・法令のねじ曲げ等によって、間違った事実を伝えているばかりです。中には治療の機会を妨げることを目的とした不適切なものまで見受けられるのが実態です。以下、典型的な例を挙げますので、誤解されることがないよう、疑問に思ったことはいつでもお気軽に当院にご相談ください。

整骨院・接骨院のかかり方について

負傷日や負傷原因が不明なケガや痛みは、健康保険が使えないのでしょうか?

日にちが過ぎてから来院したり、亜急性の外傷などの場合、負傷年月日や負傷原因がはっきりしないこともあります、人の記憶も常に明確とは言えません。場合によっては、何日頃、○月中旬頃などでも良いとされています。また、『亜急性の外傷』の場合、スポーツで同じ動作を繰り返したり、日常生活でも同じ作業の繰り返しや、持続して長い力をいれていたりするなどの原因で、筋肉が傷つきます。この場合は、初検時に思い当たる原因を伝えてください。

「接骨院・整骨院は、病院(医療機関)ではないので、肩こりや筋肉疲労などでは診てもらえません」と書いてありましたけれど?

肩こりや筋肉疲労というだけでは、健康保険をつかうことはできないのは事実ですが、あくまで「健康保険の範囲では肩こり・筋肉疲労などの症状は…」と但し書きがついての話です。これは、接骨院・整骨院だから使えないのではなく、もともと健康保険は、診断・治療を目的としたものなので、通常の肩こりや筋肉疲労のようなものに対処することは慰安行為となりますが、病院などでも健康保険は使えません(本当に病気やケガがないかを診る初診を除く)。ただ、肩こりは、「病名」ではなく『症状』なので、筋肉や靭帯を傷めた(捻挫・挫傷)状態なのに、単なる症状として肩こりだと思っていることがあります。そのような場合は健康保険が使えます。

日常生活やスポーツによる疲れ、痛みは、健康保険が使えないのでしょうか?

日常生活での単なる「疲労」は健康保険を使うことはできません。しかし、痛みがある場合は、亜急性外傷の疑いがあります。ぜひご相談ください。また、その原因と思われることがあれば、伝えてください。

神経痛、関節炎、五十肩、腰痛、ヘルニアは、健康保険が使えないって本当ですか。

神経痛は、内科などでよく傷病名として使用されていて、内科的の病名と誤解されてますが、神経痛とはひとつの症状であって、外傷性の神経痛も珍しくありません。私たちが取り扱う、打撲・捻挫・挫傷・骨折・脱臼からも神経痛の症状が現れてくることもよく見られるのです。また、関節炎についても『関節捻挫は広義の外傷性関節炎』であり、関節炎=病気というものにはなりません。次に五十肩ですが、これも本来、病名というより症状であって、五十代に多い関節周囲の『疼痛や可動制限を伴う』症状の総称として一般には使われています。この中には我々が取り扱う、捻挫や挫傷も多く含まれており、単に「五十肩なら外傷ではない」とはいえません。そして、腰痛も打撲、捻挫、挫傷、骨折になどにより起こるものは数多く、これらは当然接骨院・整骨院で健康保険を使って施術できるものです。ヘルニアや変形性関節症と過去に診断されている方でも、捻挫や挫傷によって発症して来院された場合には、健康保険が使えます。発症した原因をよく伝えてください。来院される方をみると、そのような方の多くが、過去の病気ではなく、新たに筋肉や靭帯を傷めておられる方が多くいらっしゃいます。そのような場合は、健康保険がちゃんと使えます。

「急性・亜急性の外傷(ケガ)以外は保険が使えません」と書いてあります。

外傷と聞くとよほどの大ケガと思いがちですが、筋肉や関節に痛みがある場合の多くは、外傷が関係しています。昔から『スジを違えた』『スジを伸ばした』ということを言いますが、これらも捻挫や挫傷、肉離れなど、外傷がほとんどです。つまり、上の<2>が本当なら「突然の大ケガ以外は病院でも保険がきかない」、となってしまいます。また、亜急性外傷とは、急性よりも時間が経った外傷という意味ではありません。急にひねったりぶつけたりしなくても、反復動作を繰り返したり、持続した負担が続いたりすると、筋肉などの軟部組織は傷つきます。皆様の中にももいらっしゃると思いますが、反復動作で負担をかけ続けていたりすると、場合によっては知らぬ間に関節や筋肉をいためたり、疲労骨折のように骨が傷つくことさえあります。このような外傷を亜急性外傷というのです。

「支給申請書の白紙委任はしないでください」と書いてありますが…。

接骨院・整骨院では、施術料金の自己負担分(1割~3割)以外の健康保険による支払いを、患者様(=被保険者様)に代わって保険者(健康保険組合など)に請求する『受領委任払い制度』をとっています。そのために療養費支給申請書にサイン(自署)していただいておりますが、そのサイン(署名)を、通常では初検の日または月初めにいただいております。そうでないと、すでに終了した患者さんや、途中で来院できなくなった方に、申請書を作成した時点で再度来院していただき署名していただかなければならないことになるからです。この署名に関しては、厚生労働省でも事務手続き上やむを得ない行為とされています。もし、接骨院に対して指定する日に来院して、作成された支給申請書を確認した上でサインをしたいと希望される場合は、お伝えいただければ、そのように事務処理をいたしますのでお申し出ください。

「症状の改善が見られずに長期にわたる施術は、保険が使えない」と書かれている。

健康保険では、外傷などを治療しても改善が認められない、治療しても症状を繰り返している、というものを『症状固定』といい、治癒(治った)、もしくは、これ以上治療の必要がないとしています。これは接骨院でも病院でも同じです。ただ、経過は緩慢でも徐々に改善が見られるもの、治療の効果が確認されているものについては、継続した治療の必要性が認められ、健康保険が適用されます。それでも治療期間が1年以上に及ぶ場合や、保険者により確認を求められた場合には、他の医療機関や検査機関で検査を受けていただくために紹介し、指示を仰ぐこともできますのでお気軽にご相談下さい。

理解度チェック

では、あなたの理解度をチェックしてみましょう。次の①~⑥のケースでは、健康保険が利用できるでしょうか?

庭の草取りをしていたら、ひねったとき腰の違和感を感じた。その晩に腰が痛み出したので、整骨院で施術を受けた。

捻挫や挫傷でも時間がたってから痛み出すことは、よくあります。そのような場合も健康保険が使えます。

仕事からの帰宅途中で骨折し、近くの接骨院に行った。

この場合は、労災(通勤労災)保険を使うことになります。通常、健康保険は使えません。また、交通事故の場合にも自賠責保険の利用が優先されます。

マラソン大会出場中、足の筋肉に痛みがでて、歩くたびに痛くなってしまった。近所の接骨院にみてもらい治療を受けた。

このような場合、筋肉を傷めた挫傷の可能性が高いと思われます。筋肉内部の挫傷(キズ)が確認された場合は健康保険が使えます。

ケガをして病院で治療中であったが、病院の先生に近くの整骨院で治療したい旨を伝えて整骨院にかかった。

前医に伝えて接骨院に転院したり、前医の指示を受けて、定期的に病院に通院して検査を受けながら接骨院に通院する場合は、健康保険が使えます。病院に黙って接骨院にも同時に通院する、という場合には健康保険が使えない場合がありますので注意しましょう。

数年前にケガをした膝を家事中にひねって、また痛み出したので整骨院にいった。

過去に痛めたところを再負傷することは、よくあります。すでに終了した過去の痛みや症状が残っている場合でも新たにいためた場合は、健康保険が使えます。

骨折で接骨院にかかったあと、レントゲンと診断を受け、今後の指示を受けるように接骨院の先生に言われて紹介された医院に行ったところ、そこでも治療を受け接骨院に通院しながら月に一度は医院の方にも通院するように指示された。

この場合にも健康保険が使えます。

相談してください健康保険組合などから、施術内容の確認・照会があった場合、あいまいな記憶で安易に回答してしまうと、全額自己負担となってしまうこともあります。
ぜひ、当院に確認・ご相談下さい。

 

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